「赤字続きの物件を手放したい…でも今すぐ売るべきなのか分からない」
「投資用物件の売却ってどうしたらいいの?」
投資用ワンルームマンションの売却を検討するにあたって、いつすべきなのか、売却してしまってよいのかなど、迷う方は多いでしょう。
本記事では、投資用ワンルームマンションを売却すべきタイミングや一般的な手順、費用などを紹介。そのうえで、最終的におすすめな売却方法について解説します。
投資用物件の処分にお困りの方は、ぜひご覧ください。
ブログ管理人:ふじ太郎
業者に言われるがままワンルームマンション×5戸、一棟マンション×1棟を購入。一時期は毎月20万のCFを得るも、保有していた不動産の家賃延滞が発生。その後延滞分を回収することが不可能になり、実質不払いに。その補填のために一発逆転を狙い、300万円の借金をしてFX自動売買ツール購入するが上手くいかず撃沈。
毎月の返済で収支が赤字続きだったため、損切りして不動産を全て売却。今は家族を第一に謙虚に過ごしています。
不動産の売却には魔物が潜んでいます。。囲い込み、高預かり、違約金詐欺、買い叩き・・・・当ブログでは私の経験をもとに失敗しない売却方法をお伝えしています。
詐欺まがいの買取営業が急増中!
近年、売買契約の違約金を狙った詐欺的な買取営業が急増しています!
媒介契約のつもりが売買契約を締結させられ、解約を求めると数百万円もの高額な違約金を請求する、というもの。こういったリスクを回避するには買取業者に買い取ってもらう方が良いでしょう。
ただ買取業者も様々で、下記のような営業文句には注意が必要です。
- あなたの物件を3330万円で買いたい人がいます(購入価格2,500万円)
- 法人ですでに同じマンションの別の部屋を3100万円で購入された方があなたの部屋も欲しいと懇願しています
こういった、不動産オーナーがつい目を止めてしまうような内容の買取DMは物件オーナーには多く届きます。
また、DM、電話、訪問、インターネット広告など・・・熱心に買取営業をしている不動産会社には絶対売ってはいけません。
本当に良い買取業者は口コミで次々に顧客が舞い込むもの。営業しないと顧客が見つからない時点で、詐欺ではないにしても、そうした会社に売却するメリットがありません。
電話営業してくる会社と、口コミで人気の不動産業者、どちらにあなたの不動産を売却したいですか?
私もワンルームマンションを売却した経験があります。今の時代不動産を保有していると非常にキケンですから。。
ちなみに当ブログに相談いただいた方からもらったDMがこちらです。
3,330万円で現金即決!
と書いていますが、管理人が信用できる業者に問い合わせたところ、査定結果は2,500万円でした。。こういうDMは実際の金額よりも大幅に高い金額で送ってくるものです。実際に問い合わせると色々理由つけられて金額下げられるでしょうね。
買取のDMなんてそんなモンです。鵜呑みにすると痛い目に遭います。
投資用マンションを売却すべきタイミング
投資用マンションを売却すべきタイミングとして、保有期間や金利、景気動向などさまざまなことが言われますが、細かいことは関係なく、次のポイントに当てはまるならいますぐにやめるべきです。
毎月赤字になっている
毎月の収支が赤字のワンルームマンション投資は、今すぐにでもやめるべきです。保有期間が長くなるほど累積赤字は膨みます。
赤字を補填するために無理な借り入れを行えば、さらなるリスクを抱えてしまうことになります。こうした状況においては、取り返しのつかないことになる前に、早めに損切り(売却)することが重要です。
サブリース契約になっている
サブリース契約は、空室でも家賃収入が保証される点をメリットとして営業から勧められることが多く、安易に契約してしまいがちです。
しかしサブリースは、不動産会社の判断で家賃を下げることのできる契約であり、常にキャッシュフローが悪化するリスクがつきまといます。
さらにサブリースでは、敷金や礼金が受け取れない点や、管理手数料が一般管理より高い点などから、ただでさえ収益性が低下します。サブリース契約の物件を保有し続けてもキャッシュフローは悪化するばかりですから、早期に撤退すべきです。
もちろんサブリースの解約もほぼ不可能です。できたとしても高額の違約金(数百万円ほど)を請求されますから、どちらにしても売却するしか道はありません。
節税目的で始めた
ワンルームマンション投資を節税目的で始めた場合も、早めの処分を検討したほうがいいです。
元利均等方式のローン返済では初期の赤字幅が大きくなるため、最初のうちは節税効果が大きく感じるかもしれません。しかし、年々支払利息は減少していき、ある程度(数年ほどで)のタイミングで課税所得のほうが大きくなり、かえって税負担は増えます。
そもそも不動産投資で得られる節税効果自体、限定的なものです。一定の年収が無ければ得られる効果もたかがしれているので、税負担が増える前に手放すのが賢明です。
老後の備えで始めた
老後の備えとしてワンルームマンション投資を始めた方も、なるべく早く撤退を検討しましょう。
物件は確実に老朽化していくため、将来的な空室リスクは高まる一方です。35年ローンを組んだとして、そんな先まで入居者が付く保証はありません。
老朽化した物件は賃貸需要が低下し、賃料が下がるリスクも高まります。当初予定していた収入が確保できなくなれば、持ち出しが発生する可能性も出てくるでしょう。そうなれば老後の備えどころか、老後の不安に拍車をかける悩みの種になってしまいます。
投資用ワンルームマンションを売却する一般的な手順
続いて、投資用ワンルームマンションを売却する一般的な手順を見ていきましょう。
査定依頼をする
はじめに不動産会社へ査定依頼をします。
このとき、1社だけでなく、複数社に査定依頼をする一括査定が近年は主流ですが、これには大変な落とし穴があるので、後ほど詳しく説明します。基本的に利用してはいけないサービスなので注意しましょう。
媒介契約を結ぶ
仲介でワンルームマンションを売却する場合は、依頼する不動産会社を決めたら媒介契約を結びます。
媒介契約を結んだら、不動産会社が売却活動をおこないます。
ワンルームマンションの広告を自社のHPや情報サイト、REINSなどに掲載したり、チラシのポスティングをしたり、さまざまな方法でアピールします。
売買契約を結ぶ
購入希望者との条件が合えば、売買契約を結びます。
不動産会社が用意した契約書に記入をしたのち、購入者から手付金を支払ってもらいます。
手付金の目安は、売却価格の10%と考えてください。
決済と引き渡しをする
売買契約を結び1か月後くらいに、以下の流れで決済と引き渡しをおこないます。
- 売買代金の受領
- 登記手続き
- 管理費・修繕積立金・固定資産税・公共料金の精算
- 鍵の引き渡し
- 司法書士費用と仲介手数料の支払い
買主が組んだローンの融資が実行され、売買代金を受領したらローンの残金決済をおこないます。
つづいて司法書士へ依頼して登記手続きを済ませ、管理費や修繕積立金などの諸費用を精算していきます。
所有権の引き渡しまでの諸費用が売主の負担となるので、買主と日割りで精算します。
その後買主にワンルームマンションの鍵を引き渡したら、最後に司法書士費用と仲介手数料の支払いを終え、物件の引き渡しは完了です。
投資用ワンルームマンションを売却するときの費用
投資用ワンルームマンションを売却するときにかかる費用も見ておきましょう。主に以下のような費用が発生します。
仲介手数料
不動産会社へ仲介で依頼して売却する場合は、仲介手数料が発生します。
仲介手数料は法律で上限が定められており、一般的には売却価格の3%+6万円が上限とされています。
たとえば売却価格が2,000万円のときの仲介手数料の上限は、以下のように算出できます。
- 2,000万円×3%+60,000円=660,000円
ここに消費税10%が加算されるため、726,000円となります。
抵当権抹消費用(+司法書士報酬費用)
ワンルームマンションを売却するにあたって、ローンを融資してもらうときに設定した抵当権を抹消する費用がかかります。
抵当権の抹消には、以下2つの方法があります。
- 法務局に出向き手続きする:1,000円
- 司法書士に依頼する:1,000円+依頼料
ローン返済手数料
ローンの残債がある場合は、ワンルームマンションを売却するときに一括返済をする必要があり、これには返済手数料がかかります。
金融機関によって手数料は異なり、無料の場合もあれば数万円かかるケースもあります。
譲渡所得税
譲渡所得税は、ワンルームマンションの売却で所得がプラスになったときにかかる税金です。具体的には、以下の税金がかかります。
- 所得税
- 住民税
- 復興特別所得税
このときの「所得がプラス」とは、ワンルームマンションの取得~売却までにかかった費用がプラスになったかどうかです。
譲渡所得がプラスの場合にかかる税率は所有期間によって違いがあり、以下のように規定されています。
所得の期間 | 税金 | ||
所得税 | 住民税 | 復興特別所得税※ | |
長期譲渡所得:所有期間が5年超 | 15% | 5% | 2.1% |
短期譲渡所得:所有期間が5年以下 | 30% | 9% |
※復興特別所得税は2037年12月31日まで課税
印紙代
ワンルームマンションを売却するときは、印紙税が必要です。
平成26年4月1日から令和9年3月31日までに作成される契約書は軽減措置の対象となっており、軽減後の税額は以下のとおりです。
契約金額 | 印紙税額 |
500万円超え、1,000万円以下 | 5,000円 |
1,000万円超え、5,000万円以下 | 10,000円 |
5,000万円超え、1億円以下 | 30,000円 |
1億円超え、5億円以下 | 60,000円 |
参考:国税庁「No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置」
仲介による売却の問題点
一般的な仲介による売却手順について解説しましたが、これにはいくつか問題点があります。
売却までに時間がかかる
仲介による売却は、時間がかかります。数か月で買主が見つかればマシな方で、物件の状況や不動産会社の対応次第では内覧の申し込みすら入らないケースもあり得ます。
その間も物件の所有コストはかかるので、すでにキャッシュフローがマイナスになっている場合はこれが致命傷になる可能性があります。
理想通りの価格では売却できない
ただでさえ時間のかかる仲介売却において、理想の価格で売却することはまずできないと思っておいたほうがいいでしょう。価格が高すぎればその時点で買主の興味を引けなくなります。
状況次第では、不動産会社の出した当初の査定より低い価格での売却を求められることもあります。
騙されるリスクが高すぎる
前述した、売却に時間がかかる点や価格が安くなる点は、正直なところそこまで大きな問題ではありません。
仲介による売却が本当に問題なのは、以下のようなトラブルになる可能性が高いためです。
- 売れる見込みのない査定価格をつける「高預かり」をされ、売れないからと価格を下げられてしまう
- 媒介契約のつもりが契約日を空欄にした売買契約を締結され、違約金を騙し取る違約金詐欺にあう
- 高値で買い取った後、物件にイチャモンをつけて損害賠償請求をされる
- 手数料目当ての「囲い込み」により、1,000万円単位で価格を下げられる
投資マンションの売却なら買取を依頼しよう
投資マンションの処分は、不動産会社への買取依頼が迅速かつ確実です。
仲介による売却も方法として一般的ですが、仲介は前述のようなトラブルになる可能性が高く、基本的におすすめできません。
これに対し、買取の場合は不動産会社が買主となります。査定依頼から売買契約、代金受領までの一連の流れをすべて不動産会社に任せられて、非常にシンプルです。
- 不動産会社に査定を申し込む
- 査定結果を受け取る
- 売却を決めたら、必要書類を準備して売買契約を結ぶ
- 指定の口座に買取代金が振り込まれる
査定金額に納得でき、契約が滞りなく進めばかなり早期に代金を受け取れるので、現金化を急ぐ状況でも便利です。
投資マンションを早く手放したい方にとって、不動産売却に関する知識が豊富でなくてもスムーズに売却でき、確実に現金化できる買取は最善の選択肢といえます。
まとめ:ワンルームマンション投資は信頼できる買取業者を見つけて一刻も早く辞めるべき
本記事では投資用ワンルームマンションの売却方法について、具体的な手順をお伝えしました。
物件の売却を検討する際、一般的には仲介による売却を検討するケースが多いと思われますが、実際にはかなりリスクが高いため、仲介よりも買取による処分を検討したほうが賢明です。
買取は不動産会社が直接買い取るため、スピーディに売却でき、仲介のようなリスクも避けられます。
投資用ワンルームマンションの経営が赤字ですでに手出しが発生している場合などはとくに、売却に時間がかかれば損失は膨らむ一方です。信頼できる買取業者へ依頼して、安全かつ確実に手放しましょう。
ワンルームマンションは絶対にやってはいけない投資です。もし今ワンルームマンションをお持ちなら、損切りしてでも手放してください。
ワンルームマンションは月々の手出しがマイナスである上に、資産価値も老朽化と共に下がっていきます。少しでも早く売却することがダメージを最小限に抑える最適解です。
私も持っていたワンルームマンションは手放しました。もちろん数百万円のローン残債が残り、家族からお金を借りて完済しました。それでも持ち続けるよりは良い解決策だったと今でも確信しています。
もし今持っているワンルームマンションで、月々の手出しが発生しているなら、今すぐにでも売却してください!ただ売却先もキチンと選ばないと詐欺にあってしまう可能性があります。。
もし売却でわからないことや相談したいことがあったら、LINEで相談に乗ってますよ。